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Q
   地震の時に家が倒壊してしまえば、家の中の家具を多少固定したぐらいでは、何の役にも立たない、という友達がいます。阪神大震災の時も、死者の大部分は圧死と聞いています。本当の所はどうなんでしょうか。



A
   家具の固定の件ですが、お友達の極論はさておいて、地震の被害を最小限にくい止めるためにも、ご自分でできることは、どんどんするべきです。 L型金具でタンスを固定したり、2枚重ねの家具を平金具でとめたり、家具の配置を考えたりすることは、極めて大切なことです。 万が一地震の時に、家具が倒れて足をはさまれたり、倒れた家具が避難路を断って、身動きできなくなった時に火災が発生した時のことを考えて下さい。 とくに小さい子供が居る場合などは、さらに大切です。「備えあれば憂いなし」という言葉の意味を、もう一度かみしめましょう。 家具の配置についての地震診断については、インターネット【コチラをクリック】でも調べることができますので、ご確認ください。
  確かに阪神大震災の時は、家屋の倒壊による圧死が死因の84%で第一位でした。しかしこれには、いくつもの留保条件があります。 第1に、阪神大震災の時に倒壊した家は、昭和56年以前のいわゆる旧基準法による木造住宅だった点です。戦後、関西地方には、死者を出すような大地震がなかったため、耐震構造に対する関心が小さい中で起きた地震だということです。 第2には、倒壊した瓦屋根は、関西地区特有の、昔ながらの「土葺き工法」によるものが大部分を占めたという点です。土葺き工法は、屋根が重くなり、家の躯体(柱)とのバランスが崩れていますので、倒壊する危険性が高くなります。 また白アリの被害が、被災地の各所で報告されたにも関わらず、「瓦屋根悪者論」だけが、新聞やテレビを通じて一人歩きするようになってしまったのです。しかし、これには何の科学的根拠もないことは、ご理解いただけるでしょう。 「備えあれば憂いなし」という先人の言葉は、昔も今も変わりなく真理です。



 

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